【あくねこ】ココは優しくて、儚い場所【ラト編 SS】

2022年7月7日

こんにちわ(。・ω・)ノ゙ゆいなです♪

今日もあくねこ【悪魔執事と黒い猫】のラト話を語っていこうと思います♪
私が書くお話なんですが・・・・鬱系、エロ、血みどろ系が多いと思いますので、苦手な方はご遠慮下さい。

これは、ホントに18禁です(ノシ 'ω’)ノシ バンバン

大きくないお友達は回れ右でお願いします(`・ω・´)ゞ

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ドア越しのこえ

ここ数日、屋敷の主は様子がおかしかった。

みんなにバレない様に静かに屋敷に帰ってくると、1時間程自室にこもり出てこない。

そして、さも「今帰ってきた」様な装いをし執事たちに笑顔をふりまく。

今日は自室にこもっている時間が長い。
『・・・』
ラトは主の自室の前まで行き、ノックもせずに静かにドアを開けた。

主はベットに寄りかかり苦しそうに呼吸をしていた。

『はぁ・・・っ。はぁっ・・・ぁ・・・ら・・・と・・・はぁ、はぁ・・っ』

ラトは静かにドアを閉め、主に近づくと
『大丈夫ですよ。主様』
そう言って、ラトは主の手を優しくにぎり、背中をさする。

『安心してください。主様。ゆっくり呼吸をしましょう?』
『で・・・でき・・なっ・・はぁ・・・はぁ・・・』
『主様はイイ子です。ゆっくり、息をはいて・・・』
『はぁ・・・はぁ・・・っ』
『私はいなくなったり、主様の傍を離れたりしませんから』
『はぁ・・・はぁっ・・・ほっ・・て・・・はぁ・・・っ』
『?』
『っ・・・放って・・おいてっ!・・・はぁ・・・はぁ・・・』

主は優しく握られていたラトの手を払う。

ラトは主の背中をさするのをやめ、主と少し距離をとると
『それは、主様の命令ですか?』
と静かな低い声で話す。

『はぁっ・・・はぁ・・・そう・・・だから・・・はぁ・・はぁ・・』
『わかりました。では、何かあればお申し付けください』
そう言って、ラトは静かに主の自室を後にした。

『ラ・・・ト・・・ごめんね・・・っ・・・はぁ・・はぁ・・・ごめんねっ・・・はぁ・・・』

ドア越しに主の言葉が聞こえ、ラトは主との距離を遮るドアに手を当て静かに目を閉じた。

二人で一緒に

あの日から、主とラトはあまり話さなくなった。

『こんにちわ。主様』
『こんにちわ・・・』

『こんばんわ。主様』
『・・・』

それを見ていたフルーレがラトに声をかける。

『ねぇ。ラト、主様に何かしたの?』
『いえ。特には。私は、何もしていませんよ?』
『じゃぁ、なんでラトにだけあんな態度なわけ?』
『さぁ?何故でしょう?』
『主様は、理由もなくあんな風に接する人じゃないと思うんだけど?』
『さぁ?』

そう言ってラトはフルーレから離れようとする。

『ねぇ!!ラトっ!!話は終わってないんだけどっ!!』
『炎天下の中のパセリが気になります。フルーレは次の遠征の服作りが残っていますよね?』
『・・・まぁ・・・そうだけどっ!!』
『では、フルーレ。兄として服を着るのを楽しみにしていますよ?』
そう言ってラトは、フルーレの頭を撫でる。
『もぉ!!なんでラトは弟扱いするわけ!?』
『可愛いですね。フルーレ』
『ラトっ!!いい加減にっ・・・って。どうしたの?』

ラトがフルーレから目を逸らし窓の外の1点の方向をジーっと見ている。

『パセリが気になります』
『もぉ・・・。早く行ってきなよっ!!』
『ありがとうございます。フルーレ』

ラトはクスクス笑いながらその場を後にした。

外に向かう最中にラトは主とすれ違い、ラトは丁寧にお辞儀をした。

『こんにちわ。主様』
『・・・こ・・・こんにちわ・・・っ』

どことなく緊張した主の声が返ってきた。

その姿を見たラトは静かに
『では、私はこれで失礼いたします』
と言って立ち去ろうとすると、主の方から声をかけてきた。

『あ・・・あの・・・っ』
『なんでしょう?主様』
『この間は・・・その・・・ごめんなさい・・・っ』
『主様は特に悪い事をしていません。謝る必要もありません』
『で・・・でもっ・・・なんか・・・気まずいと言うか・・・。酷い事しちゃったなって・・・』
『気にしていません』
『そっか・・・。でも・・・』
『主様は、人に優しくされる事に慣れてないんじゃないでしょうか?』

そう言って、ラトは主の顔の近くまで顔を寄せる。
『・・・っ!?』
『私もです。偽善の優しさ、裏のある優しさ・・・そう言うモノは嫌いです。そもそも、優しさと言うモノが私はあまり理解出来ていません。言葉や文章では理解しているつもりです。強いて言うなら・・・ミヤジ先生、フルーレが優しくしてくれると言う認識です』
『ラト・・・』

そう言ってラトはくるりと主に背を向ける。

『私はこれからパセリを見に行きます。主様も一緒に来ますか?まぁ、この暑さですと外に行く事自体が自殺行為になりますので、それなりの覚悟が必要ですけど・・・』

『行く・・・』

そう言って主はラトと一緒に外に出る事にした。

湖のしずく、あたたかさ

『パセリさん、今日も元気ですね』
ラトは満面の笑みでパセリを見る。
『沢山育ってるね』
『主様も食べますか?取れたてのパセリはとっても美味しいですよ?』
『・・・えっと・・・』

ラトはパセリをちぎって主の前に差し出す。

『あ・・・ありがとう』
『あ、そうだ。ちゃんと、野菜は洗って食べないと駄目とミヤジ先生に言われていました。では、これは、おあずけですね』
そう言って、ラト差し出したパセリを主の前から下げる。
『ふむ。洗わないと食べられない。湖に行って洗ってきます。主様はココにいますか?』
『一緒に行く・・・』
『では・・・主様』

ラトはパセリを持っていない方の手を主の前に差し出しすと、主はそっとその上に手を重ねた。

──湖──

森に囲まれた湖は気温がさがり、とっても涼しい。

『あ。そうだ。主様。パセリを洗うついでに、水浴びをしていきますか?』

ラトはとっても嬉しそうに微笑んだ。

外は数分外に出ていただけでも、汗が垂れてくるほどの暑さだったので主も快く承諾した。

『主様は脱がないんですか?』
上半身裸になったラトが不思議そうに話しかける。

『えっ・・・?』
『服を脱いで湖に入った方が気持ちいいですよ?』
『そっ・・・それは・・・ちょっと』

ラトはクスクス笑うと

『冗談です。主様。女性がそんな簡単に人前で脱いではいけない事ぐらいは知っていますよ。でも・・・足ぐらいならいいんじゃないでしょうか?』

そう言って、ラトは主の靴を見た。

『そうかも・・・』

そう言って静かにヒールを脱ぎ湖に足を浸すと、ひんやりした感覚が全身に伝わり主は自然と笑顔になった。


『すっごい気持ちいいね』
『主様は素敵ですね』

主の隣で湖に足をつけ足を静かに動かすラトが言った。
水面はその動きに合わせて、光を反射させキラキラと輝いている。

『素敵じゃないよ・・・』
『毎日、向こうの世界の事に追われ、こっちの世界にもちゃんと帰って来てくれている。そして、私にもこうして優しくしてくれてるではありませんか?』
『・・・ラトは何も分かってないんだよ』

そう言って、主は湖の水を少しだけ手にすくいラトにかけた。

『・・・』
『えへへっ。びっくりした?』

そう言って、主はクスっと笑った。
ラトはかけられた水を袖で拭くと

『主様はそう言うのが好きなんですね』

と言ってニヤリと笑うと主の腕を掴む。

『えっ!?』

それは一瞬の出来事だった。

───ぱしゃんっ──

当たりは沢山の水滴が覆い、主は湖のほとりであおむけの形になり、その上にはラトの姿がある。

『・・・主様、びっくりしましたか?』

ラトは主の反応を見て、楽しそうに笑っている。

『びっくりした・・・』

びしょ濡れの主は目をぱちぱちさせ、ラトを見ながらそう言った。

『・・・』
『・・・どうしたの?』
『いえ。先日の事を思い出したんです』

そう言ってラトは主を抱き起すとそのまま離れずに、静かに話し出した。

『私は主様の命令には逆らえません。それは主様の執事だからであって、私の考えではありあせん。本来なら、私はあの時、あの場所にいるべきだったと考えます』
『ラト・・・』
『もし・・・私が主様の執事でなければ、主様が落ち着くまで一人にはしませんでした』
『・・・』
『こういう気持ちを"後悔"とか"悔しい"と言うのでしょうね。何があったかと言うのは無理には聞きません。人に頼るのが苦手でしたら、私はただ傍にいたいと思います』

そう言いながらラトは主の濡れている髪を優しく触る。

『私・・・』
『・・・』
『どこで、迷子になっちゃったんだろう?』

主が力なく呟くと瞳から沢山の涙かあふれてくる。

『ずっと、頑張ってたの。道から外れない様にって。怒られない様に、笑ってなきゃいけないって・・・でもっ・・・』
『辛かったですね。主様』
『・・・私が弱いだけなんだよ・・・っ』
『主様は弱くはありません』
『はぁ・・・っ。はぁ・・・ラトは・・・強いからっ・・・はぁ・・・』
『主様。ゆっくり呼吸をしましょう?お話はいつでも沢山できます』

主の腕はラトの背中をすり抜け、湖に落ちる。

『・・・くるし・・・っ・・・はぁ・・・はぁ・・・どうして?なんで・・・っ!!』
『・・・』

ラトは、湖に落ちた主の手を優しく握る。

『主様。私の手の温かさが分かりますか?』
『はぁ・・・っ・・・はぁ・・・っ』

主は静かに頷く。

『ここには、私しかいません。無理して笑う必要なんてありません。感情の整理も要りません。そのままの主様でいいんです』
『はぁ・・・はぁ・・・もぅ・・・ヤダ・・・っ・・・はぁはぁ・・・』
『主様』
『・・・ねぇ・・・ラ・・・ト・・・はぁ・・はぁ・・・なんで私っていつもこうなっちゃうのかな・・・っ・・・』
『主様は、真面目すぎる頑張り屋さんです。心が傷つくのも当然です』
『頑張ってないっ・・・はぁ・・・はぁ・・・もっと頑張らなくちゃいけないのに・・・っ!!』

ラトは主の苦しそうな顔を見ると
『主様。目をつぶってもらってもいいですか?』
と言った。

静かに目をつぶる主を確認すると、ラトは自分の唇を主に重ねる。
『──っ!?』
『じっとしててください・・・』
『はぁ・・っ・・・息でき・・・な・・・っ』
『・・・・』

主は息苦しくて自分の身に一瞬何が起こっているのか理解できなかったが、少し経つとラトの息遣いや温かさを理解して恥ずかしい気持ちになった。

『ちょ・・・ラト・・・っ・・・んっ』
『・・・』
『も・・・ぉ・・・大丈夫だか・・ら・・・』

無理やり顔を逸らす主だったが、ラトにすぐ唇を奪われてしまう。

『なっ・・・ん・・・ぁっ・・』
『主様は温かいですね』
『んんっ・・・』

ラトの息遣いが次第に荒くなっていき、次は首筋に口づけをした。

『あっ・・・ねぇっ・・・ラト・・・駄目・・・っ』
『私は今の主様が気に入っています。それに、主様は嘘つきです。大丈夫じゃないのに大丈夫と言い、傍にいて欲しい時にはいてほしくないと言います』
耳元でラトが囁く。

『ほ・・・ほんとに・・・大丈夫だからっ!!もう苦しくないからっ!!』
『おや?それは残念ですね。でも、これ以上は私の自制がきかなくなりそうなんで止めておきます。そろそろ屋敷に帰りましょうか?ロノくんが夕食の支度をしてくれているはずです』

ラトはびしょ濡れのまま立ち上がると、主に上着をふわりとかける。

『私の上着も濡れていますが、ちゃんとかけて下さい。主様のその姿を他の人に見られるのは嫌です』

ラトの上着は大きくて、主が着ると袖から手が出なかった。

同調圧力と無害なパセリ

びしょ濡れで帰ってきた二人を見てフルーレが一番に騒いだ。

『ちょっと!!ラト、主様になにしたの!?大丈夫ですかっ!?主様!?』
『大丈夫だよ』
『少しだけ、二人で水浴びをしていました』
『水浴びってレベルじゃないんだけどっ!?今着替えを用意いたしますっ!!ラトは勝手に着替えてっ!!』
『弟なのに冷たいですねフルーレは・・・兄として悲しいですよ』
『弟扱いしないっ!!』

何時もの調子のやり取りをみて自然と主は笑顔になる。

『──くちゅんっ・・・』
『主様?寒いですか』
小さなクシャミをした主をフルーレが心配そうに話しかけた。

『ラト!!主様が風邪をひいたらどうするのさっ!!』
『そうですね・・・絵本を読んであげます』
『あーもぉ!!ラトは早く着替えてっ!!主様はコチラへ』

夏なのに暖かめな服に着かえた主は、ロノの作った食事を眺めているだけだった。

『あれ・・・?主様食欲ないんですか?』

ロノが心配そうに声をかける。

『ううん?そういう訳じゃないんだけど・・・』

主はさっきラトとした事について考えていた

──ラトと・・・キスしちゃったよ・・・ラトは私の事、どう思ってるんだろう?──

そう思うと美味しそうなご馳走を目にしても食べる気にならなかった。

『主様?なにかあったのですか?』

ベリアンも心配そうにしている。それに、つられて主を執事達全員がを見る。

──気まずいんだけど・・・あ・・・そっか──

主は何かを思いついたように
『・・・た・・たまには、お酒が飲みたいかなって・・・』
と口にした。

『なんだ。そう言う事なら早く言って下さい!!』

と言ってロノは嬉しそうに色んなお酒を準備する。

『おやおや?主様。今日はお酒飲まれるんですね♪』

ルカスは嬉しそうにワイングラス空のワイングラスを持ってくる。

主はラトをちらっと横目で見ると、美味しそうにパセリを食べていた。

色んな執事が代わる代わる主にお酒を注ぐ。
主を残して執事達が酔いつぶれる頃になるのは深夜になっていた。

『主様?自室に帰りますか?』

そう声をかけたのはお酒を飲んでいないラトだった。

『ん~・・・もう少し飲もうかな・・・』
『お部屋にお酒をお持ちしますよ』

主は席を立とうとすると、ふらついてラトに支えられる。

『主様はお酒が強いんですね』
『うーん。どうなんだろう?緊張してたりすると、あまり酔わないって感じかな・・・全く酔わないって訳じゃないんだけど・・・』
『そうなんですね』

ラトは主を支えながら主の自室に向かった。

痛みと紅いしずく

『主様、大丈夫ですか?』
主は窓から見える星を見ていた。
『うん・・・みんな寝ちゃったね』
『そうですね』
『ねぇ、ラト・・・話したい事があるの・・・』
『はい』

窓を開けると、夏の香りとともに生ぬるい風が部屋に入ってくる。


『ラトは・・・私の事どう思ってるの?』
『私は主様の事を気に入っています』
『えっと・・・そうではなくて・・・』

ラトは何かを考える様に腕を組むと、何かを思いついたように口にした。

『主様が辛い、苦しい時は時は傍にいたいと思っています。そして、今を一緒に生きたいと思っています』
『・・・』
『ただ、私は主様の執事です。昼間は出すぎた行為をしたと思っています』

主は小さくため息をつくと

『・・・分かった・・・それがラトの答えなんだ?』

と残念そうに言った。

──やっぱり、私は誰からも必要とされてなかった。必要とされていたのは・・・主である私だったんだよね?期待なんてしなければ、落ち込むこともなかったのに──

『主様、一つだけ私に命令をしてください』
『?』
『今だけはラトは執事ではないと、そう言って欲しいのです』
『執事ではない・・・?』
『はい。そうすれば、少なくとも私の願いは叶えられます』

ラトは主の前に跪いて自分の持っていた武器を置いた。

──なんだ。そう言う事か・・・私はこの屋敷の主でもいられないって事か・・・──

『・・・ラト、今だけは執事じゃなくていいんだよ』

主は手をギュッと握りしめながらラトに命令をした。

『ありがとうございます』

それを聞いたラトは立ち上がると、主を優しく抱きしめた。
『ちょ・・・っ』
『ずっと、こうしたかったんです』

ラトからは昼間の夏の香りがする。

『主様はキスをしたのは初めてですか?』
『・・・違うけど・・・』
『ふむ・・・。それは、あまり嬉しくないですね。でも、こっちの世界では私が初めてになるので良しとしましょう』

そうして、ゆっくりと口づけをする。
『んっ・・・なんで・・・?』
『・・・なんでとは?』
『ラトは私を殺そうとしたのかと・・・』

それを聞いたラトはクスクスと笑い出す。

『主様は殺しません』
『・・・』
『ミヤジ先生との約束もありますし、なにより、私がその気分ではないからです。主様と一緒に生きていきたいんです。あぁ、そうです。もう主様ではないんですよね。〇〇と呼んでもいいですよね?』

『・・・ん』
『ねぇ。〇〇。他の人に見せない顔を私に見せて下さい』
ラトは主の耳元で囁く。
『ぁ・・・』
『〇〇は美しいですね。私が触れる度に、こんなにも反応してくれて・・・』
そう言ってラトは首筋に優しくキスをした。
『・・・っ』

力が抜けて滑り落ちそうになる主を、ラトは抱き上げベットまで運ぶと
『私にキスをして下さい』
と主の上に乗って言った。

『・・・んっ』

主は真っ赤になりながらラトの頬にキスをする。

『足りません。頬ではなく・・・こっちがイイです』
ラトは主の指を自分の口に持っていく。
『でもっ・・・恥ずかしくて・・・っ』
『恥ずかしがる〇〇は可愛いですよ』
『も~・・・からかわないでよっ!!』
『では、慣れるまで沢山しましょう?』

そう言ってラトは主の顔に両手を優しく添えると、激しいキスを繰り返した。

『んぁ・・・っ・・らと・・・っ』
『もっと、〇〇の色んな顔がみたいです・・・』
そう言って主のドレスを脱がし、胸に唇を当て愛撫をし始めた。
『んっ・・・ちょと・・・ま・・・って・・・っ』
『待ちません』
『もぉ・・・何が何だか・・・わからな・・・いっ・・・』
『分からなくていいんですよ。私のぬくもりを感じてくれれば、それでいいのです』

そうして、ラトは主の太ももに手を滑らす

『いゃ・・・っ・・・そこは・・・っ!!』
『痛かったり、嫌だったら言ってくださいね?』
『ぁ・・・ちょ・・・ちょっと・・・待って・・・っ!!』

そう言って主はラトから身を離す。

『どうしました?』
『その・・・私。経験が・・・な・・・くて・・・っ!!』

顔を真っ赤にしてそう言う主を見て、ラトは嬉しそうに眼を細めた。

『初めてが私でもいいんですか?』
『ラトがいいの・・・』
『分かりました。出来るだけ痛くない様に心がけますが・・・どうなっても知りませんよ?』

そう言って、ラトはまた静かに主を押し倒した。

『あの・・・ラト。私・・・なにをすればいいのかな?』
『何もしなくて大丈夫ですよ』

そう言ってラトは太ももに顔を埋めると、静かに水音を立てる。

『なっ・・・・!!汚いから・・っ・・・。ぁ・・・。』
『汚くなんてありません。ねぇ・・・〇〇気持ちいいですか?』
『よく・・・わかん・・・なっ・・・い・・・っ』
『ねぇ、〇〇。今、私に何をされているか分かりますか?私の指を美味しそうに飲みこんでいます』
『・・・んっ・・・そう言う事・・・いわな・・・っ・・・あっ・・・』
『〇〇はココが気持ちいいんですね?』

と言ってラトは主の中を少しだけ激しく擦る。

『いぁ・・・っ・・・なんか・・・っ。頭の中・・・何もっ・・・考えられなっ・・・ぃ』
『いいんですよ?何も考えなくて。そのまま果て下さい』
そうして、主はラトの腕の中で何度かビクビク動くと静かになった。

『はぁっ・・・はぁ・・・あ・・・・っ・・・ラト・・・は?』
果てたばかりの主はラトの手をぎゅっと握り、ラトに尋ねた

『後悔はしませんか?』
『しないよ』
『本当ですね?』

ラトは自分の固くなったものを主に押し当てた。

ぬるっとした感触と共に主の中にラトのモノが入ってくるが、途中でその行動が止まる。
『痛くないですか?』
『・・・ぃ・・た・・・っ・・・』
『ココで止めますか?』

ラトは主の涙ぐんだ頬にそっとてを当てて耳元で囁くと、主は小さく首を振った。

『〇〇・・・痛くしてごめんね。苦痛に歪む顔も素敵ですよ』

出来るだけゆっくり入れているラトだったが、その度に主の顔が苦痛で歪み、主はラトの背中に爪を立てた。

『・・・ごめんね』

背中は血が滲むが、ラトはずっと主の表情を見ていた。

───プチっ・・・・──

何かが切れた感触があると、主は身体をひときわ仰け反らせてラトの背中を引っ掻く形になる。
その手はラトの髪の毛に絡むと、ラトの三つ編みが解けて長いピンク色の髪がサラリと主を覆った。

『痛っ・・・!!』
『・・・・止めますか?』
『や・・・っ・・・めないっ!!絶対に止めないっ・・・ラトの事・・・っ・・・好きだからっ』
『私は傲慢な人間です。〇〇が苦痛で苦しんでいるのが分かった上で・・・。それでも尚、もっとが欲しくなるのですから』

泣きながしがみつく主の頭を優しく撫でるラト。

だが、ラトの視線はシーツに付いた鮮血と自分のモノに付着した紅い液体に向けられていた。

色んな液体が混ざってぬめっとしたラトのモノは、もはやラトのモノであるか主のモノかも分からなかった。

『ねぇ。〇〇。こうしていると、何処からが私で、何処からが〇〇なのか分からないですね』
『・・・・っ』
『大丈夫です。これ以上私は〇〇の事を傷つけません。苦痛ばかりではつまらないでしょう?』

ラトはクスっと笑うと、ゆっくり身体を動かし始める。

それが、主様の願いなら

『ん・・・あれ・・?』
『お目覚めですか?主様』
いつもと違う髪型の一つ縛りをしたラトが優しく話しかける。

主は自分を覆っていたシーツをめくって寝る前にあった事を確認するが、何処もそんな形跡は残っていなかった。

『痛っ・・・』

身体を動かそうとすると下腹部に鋭い痛みがあり、それだけが寝る前に起こった出来事を物語っていた。

『大丈夫ですか?主様?』
『うん・・・』

そう言ってラトは主の手を優しく握る。

『これは主様が不安ではなく、私が不安だからこうしていたいのです』
『・・・?』
『いつかこの幸せが消えてしまうのではないかと・・・いえ。幸せとは長く続かない事を私は知っています。脆くて、儚い。そんな優しい夢の様なモノだと理解しています』
『・・・・ラト』

主はラトのサラサラした髪を優しく撫でる。

『それは・・・私も一緒だから・・・』

髪を撫でられたラトは静かに主の胸元に耳を寄せた。

『では・・・こうして、私たちが生きている間は手を取り合っていきましょうね?例えそれが他者から見て依存であったとしても、私たちには何の関係のない事ですら・・・』

ラトは静かに笑うと主に優しく口づけをした。

おまけとSpecial thanksヾ(・ω・*)

このお話を書くにあたって・・・『生娘』と言うモノを考えました。

ソシャゲ女子仲間3人集まっても『生娘には優しく!!』『終始ウケでよろしっ!!』『なかだ〇禁止』『出した後はふきふき必須!!』と色んな事を話し合いました。

結果・・・このお話が出来きたので感謝です♪

そして、読んで下さった皆様・・・。
長くなってしまって申し訳ありません。さくっと読めるかと思ったら大間違いだった人もいるハズ!!

自分がゲームにはまって文章を書いていたのは、遠い昔の事です。

また書くなんて思っていませんでした(´・ω・`)

なにがともあれ、ちょっぴり(?)エロいラトくんを楽しんでいただけたら幸いです♡

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